エバートンvsチェルシー プレミアリーグ第31節 18/19
こんにちは、tacchaです。
プレミアリーグ第31節、エバートンvsチェルシーの試合を観ました。
アウェイのチェルシーは暫定6位で、この試合に勝つと勝ち点で4位アーセナルに並ぶことができる、来期のCL権に向けてかなり重要な一戦。ホームのエバートンはリーグ戦12位であり、ビッグ6に続く戦力を持ったチームとしては思うようなシーズンを送れていない状況。
チェルシーは代わり映えのないスターティングメンバーや、ハドソンオドイやロフタスチークなどの有望な若手の出場機会の少なさ、カンテとジョルジーニョのポジションなど、様々な指摘を受けておりますが、いつも通りのメンバー構成。エバートンは元アーセナルのウォルコットがベンチスタート。
試合結果は2-0でエバートンの勝利。
試合開始からチェルシーは積極的に前からプレスをかけ、エバートンは相手ゴール前にボールを運べず、ロングボールもチェルシーCB陣に跳ね返れて起点を全く作ることができず。一方のチェルシーは、主にダビドルイスから中盤や前線に良質なボールが届けられ、個人技を中心にチャンスを創出。アザール、イグアイン、ペドロがシュートを放ちますが、得点を決められず。前半はエバートンはほとんどボールを運ぶことができず、セットプレーもほとんど獲得することができずに前半終了。後半に入るとエバートンがよりリスクをかけて前に人数をかけ始めます。すると後半4分、コーナーキックのこぼれ球をエバートンのリチャーリソンが決めて1-0に。その後はよりオープンな展開になり、エバートンはチャンスを作り出し、チェルシーは前半よりもチャンスを作り出すことができず。後半27分、エバートンはPKを獲得すると、シグルズソンが一度はGKに止められますが、帰ってきたボールを押し込んで2-0に。その後チェルシーは攻勢を強めますがあまりチャンスを作り出すことができず、2-0で試合終了。
・選手毎の感想(気になった選手のみ)
ダビドルイス
特に前半かなりよいパフォーマンスだったのではないでしょうか。後方から中盤、前線に良質なボールを供給し、攻撃の起点になっていました。守備においてもミスなくまた集中を切らすこともなく、このパフォーマンスをシーズンを通して続けることができれば、間違いなく世界最高レベルのCBなのではないでしょうか。
前半に一本、裏に抜けるイグアインへの美しいスルーパスがありましたが、それ以外はほとんど目立つ場面は無かったのではないでしょうか。エバートンの前線2枚のどちらかはジョルジーニョにパスが出ないようなポジショニングを意識していたように見えますが、その結果ジョルジーニョはほとんどボールに触ることができませんでし。その代わりではないですが、ダビドルイスがゲームを組み立てていたので、ジョルジーニョ不要論が出るのも納得がいくようなパフォーマンスだったのではないでしょうか。
カンテ
ジョルジーニョとポジションが逆なのではないかといわれているカンテ。豊富な運動量で攻守に走り回っておりましたが、この日により求められたのは攻撃力。守備専のイメージが先行していそうなカンテですが(主観です)、つなぐパスや奪われないドリブルなど、意外過ぎるほどしっかりとしたテクニックを見せていました。しかし、バリタルエリアやエリア内で高い攻撃力を見せられたのかというとそういうことはなく。いい位置でボールを受けに来るのですがそこからゴールに結びつくアイデアは全く見せることはなく、得点力に課題のあるチェルシーには、カンテは一列後ろで使い、カンテのポジションにより攻撃センスのある選手を置いたほうがよいのではないでしょうか。特にこの日はジョルジーニョがほとんどボールタッチがなかったので、それであればカンテのほうが適任ではないかと。
バークリー
カンテよりも攻撃能力があると思われるバークリーですが、この日はGK正面に放ったミドルシュートくらいしか見せ場がなかったのではないでしょうか。運動量、フィジカル、テクニックと高いポテンシャルをもっており期待されるのも当然かと思いますが、攻撃センスはあまり見せることができませんでした。あくまで周囲に活かされてこそ輝く選手なのかなと。後半からでてきたハドソンオドイのほうが、センスとしては高そうな印象を受けました。
ピックフォード
チェルシーのシュートをことごとく跳ね返し、後方から高い精度でボールを散らす姿は少しばかり衝撃を受けました。まさに現代的なGKであり、今後ビッグクラブに引き抜かれるような選手なのではないでしょうか。
・試合全体
チェルシーはいい選手がそろっており、個々の能力が高く、個人技を中心にチャンスを創出していました。バーをたたくシュートもあり、前半に決めきれていれば違う内容の試合になったかもしれません。しかしあくまで能力の高い選手たちによる個人技でチャンスを作っており、チーム全体で相手守備陣を崩すようなプレーが少なかったような印象を受けました。前線の動き出しが少ないのか、中盤の選手の創造性が足りないのかはわかりませんが、どちらかは改善が必要な気がします。一方のエバートンは、前半特にGKからしっかりとパスをつないで組み立てようとしておりましたが、ほぼすべてチェルシーのプレスの餌食となっていました。今回は強豪チームとの対戦であったためつなぐことができなかっただけかもしれませんが、このような中堅チームが後方からパスをつないでゲームを組み立てていく戦術をとることはやはり難しいのかもしれません。強豪以外との対戦相手の場合、どのようなチームになるのか見てみたいです。